肩書きと名前

日本人の社会生活の中で、そして私達の意識の中で、最も弱い点が一つあります。
それは、肩書きによって、その人を判断してしまうということです。
例えば、大学教授だから、まだそれは本人だから良いのですが、お父さんが大学の教授だから、という間接的な肩書きで、その人の評価をしてしまうこともよくあるのです。
例えば、おじいちゃんが総理大臣だったとか、おじいちゃんが天皇家の関係であったとか、しかしながらそれは本人にとって、何の意味もない肩書きに過ぎません。
それなのに私達日本人は、何でそんな肩書きに弱い民族になってしまったのでしょうか。

五智如来（ごちにょらい）は言っています。
『全てを平等に見るのも、大いなる知恵ですよ』と。
本来ならば、全てを平等に見ることが知恵であるはずなのに、肩書きにより不平等さを得て、その肩書きに甘んじ、中には悪いことをする人もいるのです。
また、他の商品などにおいても、例えば水のネーミングで、超古代水とか、超軟水とか、ナノレベルの水だとか、高エネルギーの水だとか、色んなネーミングがされていますが、特に私達消費者側に立った時、その名前からくる付加価値に騙されることがよくあります。
島国である日本は、海外との関係が普通に営まれていますが、その為ヨーロッパや、日本よりも歴史の深い国々から送られてくる商品に対し、良いものだという勝手な認識をする場合もあります。
余りにも慣れていないので、そう思うに違いありません。
しかし、本当に私達に必要なものは、この日本に全てあるはずなのです。
私達はこの日本で生まれ、この日本で育ち、生きる法則の全てがこの日本にあり、この日本の環境に適合し、生き続けてきたのです。

昔の人は、
「三里離れたものは食べるな」
「東京に行ったら生水を飲むな、腹を壊すぞ」
などと言われたものです。
地産地消と言う言葉がありますが、その通りかもしれません。
余りにも外国の物を食べ過ぎ、また外国の水を飲み、私達が持つ免疫能力が、かつて経験のない恐怖に陥っているのかもしれません。
もう一度原点に返り、日本という国の在り方を考え、この素晴らしい日本で、肩書きやネーミングに騙されず、自然と共にそこから学び、この環境の中で生きることが、どれ程、素晴らしい出来事かを認識して欲しいのです。
これから来る危機的な環境の中で、私達人類は不安と恐怖に立ち向かわなければなりません。
だからこそ、全てを平等に見る勇気が必要なのです。
人間だけが住んでいる地球じゃない。
肩書きなど通用する時代では、もうないのです。
 皆が知りたがっていることは唯一つ。
真実の未来、それだけなのです。