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 誰も座っていないテーブルの上に、リンゴが一つ置かれています。とても美味しそうで、食べてほしいと囁いているようにも見える、赤くてきれいなリンゴです。
 そのリンゴを見た時、欲望が生まれ、解決方法を心の中で考え出すのです。このリンゴはもう持ち主がないんだ。誰かが忘れて行ってしまったんだ。きっと取りに帰って来ない。だから貰っちゃおう。これはきっと、神の恵みなのだ。私に食べてもらいたいから、ここにあるのだ。きっとそうに違いない。なんて私は幸運なんだろう。そして、そのリンゴを手に取り、ちょっと後ろめたい為、少し離れてから食べ始めるのです。
 果たしてこの考え方は、正しいのでしょうか。これがリンゴだからまだ、さほど大きな罪にはなりませんが、もしリンゴ以外のものだったらどうでしょう。そう考えると、大変恐ろしい自分の中の悪を容認させる為の、心の叫びではないでしょうか。
 こんな風に自分を納得させ、犯罪は行われるのです。犯罪者は常に自分の心の中で、それは正しい事なのだと置き換え、自己暗示にかけ実行へと突き進んでしまうのです。なんて身勝手な考え方なのだろうと思いませんか。これが罪を犯す人の自己を、容認させる為の法則なのです。
 また、テーブルの上のリンゴを持ち去るのを見た人が、リンゴぐらいだから良いだろうと、それを盗んだ人を許してしまう事がよくあります。なぜ、その犯罪を目の前にしながら、それを許してしまうのでしょうか。リンゴでなかったら大変な事なのに、注意するのが怖いから、注意したら何か言われるのではないかという恐怖から、逃げてしまう場合もあるのです。
 仕方がない事かもしれませんが、こんな事からこの世の中に多くの悪が生まれてきたのです。初めは、ほんの些細な出来事から始まるのです。そしてそれにマヒした心が、正当性を求めエスカレートしていくのです。例えば、リンゴでなく約束した時間を守らない人が居たとしてもそれは、その人の癖だから仕方ないのよと言ってしまったならば、その人は時間を守らなくても注意されないんだと思い込んでしまう。本当に始まりは、そんな小さな事から起こるのです。
 ちょっと注意するだけで、小さな事ではお互いに傷つく事がないのに、それを見逃してしまうだけで、もう二度と注意できない関係になってしまうのです。ほんのちょっとだけ勇気を持って注意してあげれたならば、もっと良い関係が保てるはずです。
 未来の地球では、約束を破る人は住んでいません。
 
 

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デルファトラ星の6人の科学者の1人です。
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