新しい出会い

人間は幾度となくその場を離れ、別の道を探そうと小さな旅に出ようとします。
　その都度そこには出会いが有り、新たな発見が満ち溢れていますが、それが何なのか分からず結局、元の道に戻ってしまいがちに成るのです。
　勇気が有れば立ち止まり、何も無いはずの今を見渡せるのですが、少しばかり焦りの方が優先してしまい、見失う物が出てしまうのです。
　些細な出会いでも、大きな意味を持つ事は良く有ります。やはり新しい出会いから始まる未知的な時間が、未来の自分に大きく影響する事は、間違いないのです。
　人間はとかく驕りがちに成り、自分の事を棚に上げ、折角出会った人の荒を捜し、批判してしまい、学べるチャンスを逃してしまい、後で後悔するのです。
　素直な人は、何からでも誰からでも学び、自分の知識とし役立たせますが、自分が先に出ては見えなく成るばかりで、得る物が見つからないのです。
　未来へと進む今と言う時間の中で、出会いこそが新しい発見に大きく関与し、結果を残してくれるのです。

壱から出直す

達成感に満ち溢れ、逆に何をしたいのか、何処に向かったら良いのか分からなく成り、戸惑いだけが今の自分を支配する。
　本当にやり遂げたのか、それで満足しているのか、やり残した事は無いのか、結果だけを追い詰め結論を急いでしまう。
　新たな道のスタートラインに、過去の柵が絡みつき、道を塞ごうとする。
　嘗ての栄光も実績も肩書も、今は無用の長物。それに溺れていては、坂道を転げ落ちるだけで、目の前の壁は乗り越えれない。
　壱から出直す旅に必要な物は、謙虚さと努力。そして道標。過去を振り返っても、思い出から生まれる未来は、現実を見失うだけ。失敗する定義付けが、そこに有る。
　過去の結果は、一度思い出箱に収め込み、今を模索する事で、新たな一歩の方向性が見えて来るはず。
　自分を煽て空かす、そんな所に真実は存在しない。責任は誰も取ってはくれないのです。
　焦りは禁物。ゆっくりで良い。確かな物を感じたら、そこに意識を注ぎ目を開く。周りを良く見て始めれば、それで良い。

静かな時間

慌ただしく流れる時間の中で、置き去りにされた大切な物を、今に成って思い出し、過去に帰ろうとしても少し遅すぎたようだ。
　過ぎてからしか気付かない。その時は、必要な出来事か判断できないまま、答えだけを見つける旅をしていた。
　一時の感情の縺れが、自分を駄目にして行く。素直のなればそれで済んだ筈なのに、意地を張り見えなくなる。
　時には静かな時間に触れ、自分を嘆いてみる。明日からの未来に思いを馳せ、無くした物を探してる。
　幾つ数えたら終わるのだろうか。虚しさの扉が開く。冷たい風も吹き始めた。やり直せない人生に躓きながら、それでも歩き続けてる。
　必要とされる時間が有れば、前を向き直し、頑張れる。皆そうやって今を歩いてる。

意識が心を支配する

辻褄の合わない出来事に出合い、無理して合わそうとしても、矛盾が生じるだけで、何も解決する事は無いのです。
　その繕いに嘘で固めようとする、尚更、辻褄が合わなくなって戸惑う。情けなく今を思ってみても、そこには解決の糸口は無いのです。
　何かを犠牲にしなければ、辻褄を合わす事は難しいのですが、意識は常に正当性を訴え、心の支配に回るのです。
　真実は何処かに必ず有るはずなのに、隠し通そうとする意識が働き、誤魔化すテクニックを模索するのです。
　最大なる弱点。それは自分との戦いに勝つ事が、大変難しいという事なのです。
　挫折感を味わうのも、たまには良いのかもしれませんが、本当の自分を見失ってしまっては、元も子も無くなってしまいます。
　大胆不敵。成すがまま、曝け出す勇気。そして善がりを捨て、素直に現実に立ち向かう。方向を変え自分を変える。謙虚に今を生きる。
　自分が蒔いた種は、自分で刈り取るしか、方法は無いのです。

十二神