消去法

人は時に迷い、道を見失う事も有ります。そして正しい答えが見つからず、何処に向かって良いのかさえ、分からなくなってしまうのです。
　特に自分の役割は何か、何故生まれて来たのか、世間に必要とされているのか等、人生を左右する事柄に付いては、答えが見つかりにくい物なのです。
　そんな時一番簡単な探し方が、消去法なのです。
　まずは、しなくても良い事、しては行けない事を見つけ消去します。そして必要で無い物は、勇気を出して捨ててしまう事です。
　その後、中心軸を自分に置き、方向を定め消し去る事の出来なかった、大切な物に向かい意識を固めるのです。
　大事な物を守り抜いて、初めて見える物が有ります。少しでも喜びを感じたら、それで良いのです。
　些細な事でも、他人には分からない重みが有るのです。生きて来た証と今が、そこに有れば頑張れるはずです。
　そして来るものは拒まず、受け入れてから判断します。人に意見する事は避け、自分を知る事に専念します。
　見えない最大の敵。もう一人の自分と上手く付き合う事が、運命を良い方向へ、変えてくれるはずです。

蕗の薹

家の庭にもようやく、遅い春がやって来たようだ。まだ溶けきれぬ雪の下から、蕗の薹が顔を出し始めた。
　雪を少し除けて、緑浅い蕗の薹を一人分だけ取って、天婦羅にして食べた。
　自然の恵み、春の香り、そして優しい苦みが口の中で広がった。春を待って居たのは人間だけじゃない。それぞれの命が辛抱強く、待ち焦がれて居たに違いない。
　まだ桜は咲いていない。霜が降りる朝も有る。何か大事な物を教えてくれてる。愚痴も溜息も、自然の中では何の意味も無い。謙虚にひたすら前を向いて。
　今に全てを懸けて自分の為に、何をしたら良いのか、信じる物を疑わず。言い訳は、自分に嘘を付いてる証拠。春は目の前に有るのだから。

聖観音菩薩

大日如来

無くて七癖

ある特定の人を、より深く理解しようとした時、自分が思っていた、想像から始まる理想が崩れ、ガッカリしてしまう事が有ります。
　癖を飲み込むには、ある程度の無理を承知で付き合わないと、見失い本当の姿を見る事が、難しい状態に陥るのです。
　少しだけ方向を変え、優しさと繕いで誤魔化し、真実を引き出せたら、その方がどれだけ有意義な物と成るか計り知れません。
　なくて七癖。他人には色んな世界が有りますが、それを全部理解しなくても良いのですが、良い所、悪い所、変わった所、穏やかな所、優しい所、意地悪な所、そして能力。探そうとすればいくらでも有ります。
　短な時間での判断は避け、少し多めの時間を取り、自分が補える所を捜し、理解を深めたら、より良い関係が作れるはずです。