雨の桜

予測する未来

深い眠りの中で空港に居た滑走路は無く、四角い大きな鉄板の上に、エイの様な恰好をした飛行機が、離陸を待っていた。
　静かに宙を舞い、猛スピードで上昇した。気付くと別の環境に居て夏を感じていた。
　カプセルの様なベッドで、心地よい眠りに癒され、いつの間にか緑の草原で、爽やかな風に吹かれ、安らぎを感じてる。
　起きているのか、寝ているのか、区別がつかない。意識の一人旅。自由な世界に境目は無く、美しい自然の中に、ドーム型の街が点在していた。
　現実を超越し、空想を遥かに超える未来。マグマのエネルギーで全てが賄われ、環境破壊は起こらない。炭水化物、酸素、水は不変の法則の中で、二酸化炭素を回避しながら、友好的にリサイクルされ、日常生活に支障なく回っている。
　自然との融合そして共存。豊かな緑の地球がそこに在った。

山桜

西の方から山桜の便りが、届き始めています。これは田植えの準備をする合図です。
　農耕民族のはずの倭民族が、農業をしなくなってきたのは、政府の思惑なのかもしれませんが、やはり農業を通して、分かり合える世界が、そこには在るのです。
　命を育てそれを食す、生きる為の当たり前の法則。だから感謝する。食べられた命に、今生きている証がそこに、有ったはずなのです。
　農業を忘れ都会の慌ただしさの中で、一番大切な事を忘れてしまっているのかもしれません。
　公園の桜が満開に成ると、心浮き浮き、酒を飲んで騒ぐ、その意味も分からず、ただ酒を飲んで楽しんで、憂さを晴らし明日からの平穏な毎日を、何事も無かった様に振る舞うのです。
　稲を育て、豆を育て、春に感謝、夏に感謝、秋の実りにお祝い事として祭礼を行い、神様に感謝する。
　大地の恵み、心の在り方、農業は自然との共存が、ここに在る事の証明でもあるのです。
　綺麗に咲き誇る山桜。遠く離れていても、花びらが宙を舞い教えてくれる。春だぞ、農業を始めなさい。苗代を作りなさい。育苗をしなさい。忙しくなるよと。

水が持つ能力

目の前に有り過ぎて、私達は水の事を、甘く見過ぎているのではないでしょうか。水が持つ能力は、こんなもんじゃないはずです。
　現実的に現れる現象が全てではない。もっと未知的な要素が沢山有る事に、気付かされる事に成るのです。
　全ての生命体に不可欠な物、それは水しか有りません。水が無ければ、生命は誕生しなかったはず。だとしたら、その関与がどれだけの要素を持つのか、計り知れない科学がそこに存在するのです。
　そこにまた情報的な能力が加わり、しかも記憶し保存まで行う。
　人類が犯した大きな間違いは、水を汚した事です。濾過し綺麗にしたつもりでも、それは一部にしか過ぎないのです。
　水の持つ能力を知らないから、勝手な考えで水を捉え、汚染された水の浄化に、不純物を取り除いてみても、それだけでは意味が無いのです。
　生命管理と生命維持。そして遺伝子との共生。水は科学を遥かに超える存在なのです。

記憶を紐解く

図書館に行っても、書店で沢山の書物をあさっても、未知的な出来事に対しての、正確な答えは見つからない。
　意図的に作り上げられたこの社会、多くの真実が隠されていて、全ての人間を、ある一定方向に導くよう、仕組まれているのです。
　隠され続けた真実の答えは、誰も知る事は出来ない。全ては闇の中に消し去られたのです。
　学ぶ事の出来ないこの現実を、知る事さえ観念と詰め込み教育で誤魔化し、気付く事さえなく社会は、動いているのです。
　しかし間違いだらけの環境科学が、都合が良かった時代はもう、終わりを告げようとしています。
　正しい方向へ導く事は、無理かも知れませんが、気付く人が現れても可笑しくはない。何故なら誰もが皆、何処か変だとまでは思い始めているからです。
　デルファトラの環境科学を知る人は、他には居ない。記憶を紐解きながら思い出してみる。答えはそこにしか無いからです。
　自然から学び、遺伝子の記憶を辿り、未来の地球に住む人々の為に、今、何が出来るかが問題なのです。