想像を超えて作られた神話の世界

万葉集も古事記も、現実と非現実が入れ乱れ、創造化された部分と、都合良く書き換えられた部分が、当時を偲ぶには、申し分の無い雰囲気を醸し出してくれる。
　仏像も神話も、そしておとぎ話も、想像力を持って理解したなら、否定する物は何も無く、反って面白味が増し楽しめるのです。
　何故ならそれらは想像から始まり、やがて想像を超え究極の世界を創り出し、現実の中でその存在を確立し、社会的地位を築き上げて来たからなのです。
　そう遠くない未来も、自由意識は現実である事の意味を持つ事なく、想像で創り上げる未知的な環境が、豊かな心を反映する元と成るのです。
　夢を現実化する意味は何処にもなく、逆に想像は物質的な混乱を招く事なく、環境への配慮に貢献する事に成るのです。
　観念や社会常識は、世間体を保つだけで想像力を乏しくする原因と成り、現実化する希望だけを要求して来るのです。
　人間が持つ想像力に限界はなく、現実である意味より、それを超えた独創性の中、自由な存在と成って行くのです。