右腕の中に七つの星

２０年程、前の事に成ります。母が言い出したのです。お寺の爺ちゃん達が成仏していないから、一緒に先祖供養してくれないかと。
　その時は余り気にも留めずにいたのですが、ある日突然、右腕が上がらなく成ってしまい、宮崎のある先生に診て貰うと、霊が沢山取り付いて、取りきれないと言われてしまったのです。
　その頃、丁度姉が紹介してくれた、有る裏密教寺に行く事に成っていたので、先祖供養を兼ねて、母も連れて行く事にしました。
　しかし母は、距離が遠かったので、二回目からは家で供養を行い、一人でお寺に行く事な成ってしまったのです。
　結局この寺に１０年通い、禅の中で修業し、悟りへと気付かされ、神納療法の道が、開かれたのです。
　またお寺とは別に、上がらなくなった右腕の霊体を、そのまま右腕に封印しようと言う事に成り金沢の和先生に頼み、肘と肩にそれぞれ七か所二回ずつ、もぐさでお灸をしてもらい、胴体化したのです。
　すると火傷の後もさほど残らず、右腕が上がるように成ったのです。そしてその時、取り付いていた霊体が、金沢の戸室山の物だと分かり、謎が解けたのです。
　水の研究をする為、金沢の山々を駆け巡って居た時、先導してくれた主が、戸室山の精霊だった事を。
　特別な力を持ち始めた右腕は、今強く成っている様な気がします。温めると出て来る七つの星が動き出し、伝えて来るのです。