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 菜の花公園に迷路が作られていて、その中を進んで行くと出口が分からなくなり、同じ所をくるくる回ってただ時間だけが過ぎていきます。
 綺麗な花畑ではその時間はとても美しく、迷えば迷う程楽しく遊べるのです。
 今人類は大きな花畑の中で、そこに迷路が作られ皆でそこに入り込みました。とても綺麗な花びらや香りの良い花に包まれ、いつの間にか時間だけが過ぎていきます。迷いに迷っている内に、自分が今何をしているのか余りにもの心地良さの中で迷路に入り込んだ事も忘れ、出口に向かわなければいけないのにそれすら忘れてしまい、花の色や香りを楽しんだり、そこで佇みながら空を仰いだり、とても綺麗な空気を吸ったり、充実したかの様な時間を過ごしとても幸せな時間を感じる事になります。
 しかしこれは、現実ではありません。
 私達はこの迷路を抜け出て新しい未来に行かなければならないのに、お花畑の心地良さの中で迷路で有る事も気付かされずに、要するに迷ってそして迷子に成っているのに、それに気付く事なく、前にも進まず同じ所をくるくる回りながら、毎日を過ごしているのです。
 ほんの小さな出来事に心痛め、花の葉が毛虫に食われたとか、蝶々が花にとまったとか、足元に蟻の行列が現れたとか、そしてさっきまで咲いていた花が散っていったりまた萎んでいったり、そうかと思えば新しい花が思いっきり開いたりして、その内大きな百合の花と出会い、黒いズボンに沢山花粉が付けられます。 落とそうと思って手で拭くと繊維の奥まで入り込んで、反って取れなくなってしまいました。
 向こうにはチューリップが沢山咲いていて、そしてその向こうには薔薇達が競い合って咲いています。とても新鮮な香りと花びらの美しさの中に我を忘れて入り込んで行くと、そこには棘が沢山出ていてズボンの繊維を引っ掻いていってしまいます。ボロボロになって歩いて行っても、その花達は優しく微笑んでくれています。百合の花粉で汚れたズボンと、薔薇の棘で傷ついたズボンは、迷路の中では気付く事はありません。
 花の誘いにそのまま誘われ、そして良い思いをしながら何日も過ごしてしまうのです。まるで浦島太郎の竜宮城の様な、そんな世界で私達は今、生きているのかもしれません。
 特にこの日本は色々な物が満ち溢れ、食べ物も衣料も何でも手に入ります。綺麗な服を着て、美味しい物を食べて、幸せ一杯の様に毎日を過ごしている、ただ見えないのは足元です。今、足元が大変危険な状態である事に、気付かないのです。
 そして花畑の真ん中で色々な人と出会います。とても心地の良い世界の中では、誰もが悪い気をせず挨拶も軽やかに、そして甘んじた意識の中で、食べ物のゴミを地面に何気なく捨て、その上を歩いているのです。
 花畑の表面は色取り取りでとても美しく香りも豊かですが、足元には食べ物のゴミや、そしてそのゴミに群がる微生物や昆虫、そして蛇もうじゃうじゃ、百足(むかで)もうじゃうじゃ、そんな足元はお花畑の色に誤魔化され、全く見ていないのです。
 私達の今の現実はそれとよく似ています。それに気が付く事があったとしても、足元を見ないように歩いて行ってしまうのです。綺麗な洋服を着ていても、汚い靴を履いていてはそれは余り良い事ではありません。
 今、私達はその現実を目の当たりにしなければいけません。美しい花に魅了されつつも、この迷路を出口へと向かわなければいけません。要するに、出口を探そうとする意識を、今持って下さい。どんなに複雑な迷路であってっも必ず出口は存在します。
 今居るこのお花畑よりも、もっと素晴らしい大きな森や、小川のせせらぎや、小鳥達の歌が聞こえる、そんな世界が向こうにあるのかもしれません。
 その事も夢見ながら、未来に向かって進むべきではないでしょうか。

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